自宅マンションのポストに「このマンション限定で購入を希望されているご予算5,000万円のお客様がいます。売却を検討されませんか?」といったチラシが入っていたことはありませんか?
ちょうど買い替えや売却を考えているタイミングだと「すぐに高く売れるかも!」と魅力的に感じますよね。しかし、知人から聞いたりネットで見たりして「媒介契約をとるための嘘チラシ(テンプレ)」なのかも…と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、このような「購入希望者がいる」というチラシの裏事情と、本当に買主がいるのかを見極める方法について分かりやすく解説します。
「購入希望者がいる」チラシは大抵、撒き餌です。
結論からお伝えすると、「限定で買いたい人がいる」というチラシの多くは、不動産会社が売主様からの問い合わせ(売却相談)を獲得するための営業手法、いわゆる撒き餌チラシである可能性が非常に高いといえます。
不動産業界では昔から使われている古典的な手法(常套手段)であり、ずいぶん昔からこのような撒き餌チラシは存在しています。現在では昔に比べて減ったものの、依然として集客の一つの選択肢として行われています。
本当に探している買主がいるケースもゼロではありませんが、多くの場合は「売却依頼を受けるためのきっかけ作り」としてポスティングされています。
本当に買主がいるのか?その真偽を見極める2つのポイント
「うちのマンションを高く買ってくれる人が本当にいるなら話を聞いてみたい」と思うのは当然のことです。では、そのチラシが本物なのか、それとも営業用のテンプレなのかを見極めるにはどうすればよいのでしょうか。
1. チラシに記載された「条件の具体性」を確認する
本当に特定のマンションで探している買主様がいる場合、チラシにはより具体的な条件が記載されるのが自然ではないでしょうか。私ならマンション名を入れるのはもちろんのこと、購入者情報を可能な限り具体的に書きます。
- 「90㎡以上のお部屋を探している」
- 「5階以上の階数を希望」
- 「リフォーム前提で探している」
一方で、マンション名も書かれておらず、購入者の希望条件も大して書かれていない場合は注意。同じマンション内であっても、部屋の広さ(60㎡と120㎡など)や階数によって価格相場は大きく異なります。広さも階数もバラバラな全戸に対して一律で「●万円で購入検討中の買主がいる」と謳っている場合等は、その信憑性は低いと考えられます。
2. 周辺マンションの知人に確認してみる(間接的な見極め)
近所や周辺の分譲マンションに知り合いがいる場合、同じ不動産会社から似たような内容のチラシが投函されていないか尋ねてみるのも一つの手です。まったく同じ文面のチラシが広いエリアで大量に配布されている場合、特定のマンション限定で探している買い手が存在する可能性は極めて低いと言えます。
本当に買い手がいるか確かめるための直接的な対処法
前述したとおり、大抵はテンプレでしかないチラシですが、もし売却を前向きに検討しており、その真偽を確かめたい場合は、チラシを配布している不動産会社に直接連絡して確認するのがもっとも確実です。
【具体的な切り出し方の手順】
- 不動産会社に「チラシを見た。5,000万円なら売ってもいいので、1週間以内に内覧(案内)の手配をしてほしい」と伝える。
- 媒介契約が必要と言われたら、「1週間限定」など短期間での契約を結ぶ。
もし本当に買主が存在するのであれば、すぐに具体的な内覧の日程調整に入るはずです。
しかし、もし嘘だった場合は「買主様の都合でスケジュール調整が難しくなった」「海外出張中なので1ヶ月後に…」などと言い訳をされ、1ヶ月間の媒介契約締結を締結。締結後にネット広告を掲載し内覧希望者を募り、チラシに書いていた「このマンション限定で探しています」という買い手を作り上げる。これがこの集客手法の全貌です。
まとめ:集客の常套手段だとしても「担当者の質」で判断するのもあり
「購入希望者がいる」というチラシの多くは営業目的のものですが、必ずしもその不動産会社や担当者が悪質であるとは限りません。売却のきっかけを探していた方にとっては、ご自身の大事な不動産を任せられる良い担当者と出会うチャンスになることもあります。まずは焦らず冷静に状況を見極め、信頼できる不動産会社・担当者かどうかを見定めたうえで種々ご判断されますことをおすすめします。




