不動産売却|お金がモチベーションの担当者は悪なのか

不動産売却を進めるなかで、「担当者が自分たちの利益(囲い込みや両手仲介)ばかり考えているのではないか…」と不安を感じる売主様がいらっしゃいます。媒介契約を結ぶ直前に「絶対に自社で買い手を見つけてみせますから、他社には声をかけないでください!」と強くアピールされると、売主様としては「(別に私は)他社経由でも早く高く売れるならそれはそれで構わないのに…」と違和感や不信感を抱いてしまうものです。今回は、「売主様の利益ではなく自社の成果を優先する担当者を、契約前に見分けるポイントはあるのか?」というお悩みにご回答します。

結論:契約前に100%見分けるのは極めて難しい

結論からお伝えすると、媒介契約を結ぶ前の段階で、その担当者の本質や姿勢を完全に見抜くことは難しいのが現実です。不動産売買仲介の営業担当者にとって、媒介契約交渉はもっとも力を注ぐ業務。身だしなみを整え、トークの練習を重ね、魅力的な提案をして契約を取りに来ます。経験が浅い営業であっても、熱意や自信をアピールして契約を勝ち取ろうとするため、契約前の数回のやり取りだけで「本当に信頼できる人かどうか」を見極めるのは、はっきり言って困難。企業が採用面接を何回行ってもミスマッチが起きるのと同様に、初対面に近い段階で完璧に見極めるのは難しいと割り切ることも必要です。

契約前にできる唯一のチェックポイント

ただし、契約前に担当者の「仕事に対する姿勢や熱意」を確認する手立てがひとつあります。それは、その担当者が現在ポータルサイト等で掲載している「担当物件情報」を確認することです。SUUMOやHOME’S、不動産会社の自社HPで、その担当者が扱っている物件をチェックしてみてください。

  • 写真が掲載されていない、あるいは掲載枚数が少ない
  • 天気が悪い日(曇りや雨)の写真がそのまま使われている
  • 写真が傾いている、間取り図と実態がずれている
  • 物件のアピール文章が雑で、魅力が伝わらない

このように、その担当者が取り扱うの物件掲載情報から「売り切る」情熱が感じられない場合、あなたの物件を任せた際にも同じような雑な対応をされる可能性が高いと言えます。

大切なのは「媒介契約を結んだ後」のチェック

媒介契約交渉時のアピールに惑わされないためにも、本当に重要なのは、媒介契約を結んだ後に、売主様ご自身がしっかり物件の販売状況を確認・管理することです。具体的には、以下をチェックしましょう。

1. レインズの登録証明書とステータス  専属専任・専任媒介契約の場合、レインズ(不動産流通標準情報システム)への登録が義務付けられています。登録証明書が発行されたら、専用ページからご自身の物件の「ステータス」を確認してください。売主であるあなたの知らないところで勝手に「公開中」から「紹介停止中」や「書面による購入申込みあり」に変更されている場合、他社からの問い合わせを拒否する「囲い込み」が行われている可能性があります。

2. 他社からの問い合わせに対する反応(確認方法)  どうしても囲い込みが疑わしい場合は、知人や別の不動産会社に頼んで、その物件に「他社経由で買主の案内(内覧)ができるか」を問い合わせてもらうのもひとつの手です。「いま交渉中なので…」などと嘘をついて断るような対応があれば、ブラック(不正な囲い込み)だと判断できます。

担当者の「成果主義」と「売主の利益」は本来一致するもの

「両手仲介で手数料を2倍もらいたい」という担当者の欲求は、歩合制の多い不動産業界においては一定のモチベーションになっています。本来、「物件を早く・高く売って成果を上げたい担当者」と「物件を早く・高く売りたい売主様」の利害関係は一致しているはずです。問題なのは、自社の利益を優先するあまり、他社からの提示や買主のチャンスを排除して売主様に機会損失・不利益を与える(囲い込みをする)ことです。

まとめ

担当者の人柄を契約前完璧に見抜くことは難しいため、過度に期待や不安を抱きすぎず、「媒介契約後に売主様ご自身がレインズや広告状況をしっかりチェックする」という姿勢を持つことが、納得のいく不動産売却への一番の近道です。不動産売却でご不安なことや、現在の売却活動に疑問を感じている方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。